薬剤師の転職について

薬剤師の転職理由いろいろ

薬剤師業界においては転職は決して珍しいことではありません。

求人情報などを見ても最初から経験者を優先していることを名言していたり、ある程度ブランクがある人でも特に不利になることはあまりなかったりします。

薬剤師は排他的業務ができる医療資格であるとともに、調剤薬局など薬品を取り扱う店においては必ず規定人数を置かなければいけないものであることから資格があるというだけでかなり有利な就職をすることができるという特徴があります。

また職場として選ぶことができるのも病院や調剤薬局だけでなく、ドラッグストアや製薬会社、介護関連施設など非常に多岐にわたるため、一箇所に必ずこだわって仕事をする必要がないというのも転職を増やす要因となっています。

ただいくら転職が多いといっても現在勤務をしている職場に何の不満もないのに転職を考える人というのはいませんから、いくつかのケースに当てはまったときに多くの薬剤師さんは転職という選択をすることになります。

薬剤師の転職理由として一般的なものとして挙げられるのは「給与が安い」「勤務時間が希望と合わない」といった待遇面のものや、「職場の人間関係がよくない」「経営者と方針が合わない」といった人付き合いでの問題、あるいは「結婚・出産」や「家族の引っ越し・転勤」といったやむをえない場合までが含まれます。

現状の不満を転職で解消するには

ただしそうした不満をもとにした転職の場合、転職をしたからといって必ずその不満が解消されるとは限りません。

薬剤師に限ったことではありませんが、職場内での人間関係の問題というのは大変根が深く、案外そうした問題はどこの職場に行っても同じようなことが起こっていたりするものです。

例えば大病院など大勢が働く勤務場所においては、部署とは異なる派閥やグループができていてなかなか輪に入ることができなかったり、仕事以外のことでプレッシャーをストレスを受けるようなことがあったりします。

ストレス

本来ならば人事がそうした業務上マイナスとなる人間関係には配慮をするべきなのでしょうが、経営者自身がそうした派閥に巻き込まれているようなこともあるので簡単に解消ができる問題ではありません。

人間関係を理由に転職をするという場合には、いきなり他の場所へ移るのではなくできるだけ今の職場で問題解決ができる方法はないかを探してみてからの方がよさそうです。

よりキャリアを高めていくためには

薬剤師の仕事を選ぶ人は、おそらく給与面の安定や資格を生かした業務に魅力を感じていることと思います。

確かにそうした安定的な仕事ができるということも薬剤師の魅力ではありますが、給与や待遇だけでなく人の命を預かるという社会的意義や、日々進歩をする先端の薬品と接することができるという楽しさもまた大きな魅力の一つです。そして、勤務先や業務によって感じるやりがいの内容は異なります。具体的な求人広告を見ながら、将来を決めていくといいでしょう。

薬剤師の転職として意外によくあるのが、最初は給与を高くするために病院施設から民間のドラッグストアや製薬会社の営業に移ったものの、やはり臨床の現場における仕事が自分に合っていると感じ、再び病院など調剤の仕事に戻るというケースです。

薬剤師としてのキャリアアップは単に給与が上がるというだけでなく、より多くの薬剤を扱えるようになったり、自身で考えながら薬を作る仕事ができるといったことも含まれます。

長く仕事を続けるときには、自分はどんなふうに薬剤師としてスキルを高めたいかということもまたしっかりと考えてみてください。