アガサ・クリスティも薬剤師資格を持っていた

薬剤師資格者にファンの多い「アガサ・クリスティ」

アガサ・クリスティといえば「ミステリーの女王」として世界中に知られている有名な推理小説家です。

ミステリー

代表作である「ABC殺人事件」や「そして誰もいなくなった」といった作品、エルキュール・ポワロやミス・マープルのシリーズものは小説だけでなく映画やドラマ、舞台などとして何度も表現をされているのでおそらくどれか一つくらいは見たことがあることでしょう。

ところでアガサ・クリスティの作品で特徴的なのが、作中の事件に非常によく薬品(毒薬)が登場してくるということです。

薬学について全く詳しくない読者でも抵抗なく読むことはできますが、薬学について多少なりとも知識を持っている人ならその作品における薬品の使い方により大きな才能を感じることができるはずです。

薬剤師資格を持つ人など薬学に興味を持っている人からまた別の意味で大変人気があるというのもアガサ・クリスティの特徴であると言えます。

薬局で働いていたという過去があります

アガサ・クリスティが生まれたのは1890年の英国で、当時は母親の方針により学校には通わなかったといいますが、家庭教師によりかなり高度な学問は身につけていたようです。

のちに英国航空隊のパイロットと結婚をするものの、祖国のために役立つ仕事をしたいという自らの意志により故郷の薬局で勤務をするようになります。

在職中に薬剤師の国家試験を受けることになるのですが、このときに自分の周囲に常に毒薬が置かれているという経験をしたことがのちの小説に大きな影響を与えたと振り返っています。

アガサ・クリスティの小説でも多く使用される毒薬が「青酸カリ」ですが、他にも「モルヒネ」や「ジギトキシン」「ストリキニーネ」といった専門的な勉強をした人でないとその効果がわからないような薬品がたくさん登場しています。